05.20.水  
Jパックス株式会社「飛沫防止対策パーテーション及びダンボールベッドのデモンストレーション」@
本日午後1時から、八尾市立南木の本防災体育館2階体育室にて、Jパックス株式会社による「飛沫防止対策パーテーション及びダンボールベッドのデモンストレーション」が実施されました。

八尾市危機管理課と共同で、Jパックスの段ボールベッドや新たなコロナ対策のパーテーションを組み立てて避難所の一部を擬似設営し、実際に触れることで今後の課題も考えていきます。

Jパックス株式会社は八尾市太子堂に本社を構える、ダンボールケースやダンボール製品の製造販売などをされている企業です。
地域の防災訓練などに参加された時にJパックスさんのダンボールベッド、「暖段はこベッド」を組み立てたことがある方もいるのではないでしょうか?
Jパックスさんは八尾市とは「災害発生時におけるダンボール製品の調達に関する協定」を結んでおり、今回説明・指導をして頂いた代表取締役の水谷嘉浩さんは一般社団法人 避難所・避難生活学会の理事も務めています。

まずはじめに、ダンボールベッドの作成。
避難所で健康被害をもたらす雑魚寝をなくすために開発されたダンボールベッド。
最近では避難所におけるコロナ対策も話題に上がりますが、まずは避難所生活を快適にすること。そのためには生活の質を高めるダンボールベッドは必要不可欠とも言えます。

こうしたダンボール製品は日々改良されており、現在のJパックスさんの暖段はこベッドはハサミやテープが無くても手作業だけで作れるようになっています。
小さな箱を4つ組み合わせて大きな箱に入れ、それを6つ並べることでベッドが完成。
簡単な作業で大人の男性1人でも10分から15分ほどで組み立てられるようになっています。
ベッドの土台に使った小さいダンボール箱はそのまま収納スペースとしても利用可能。
強度も高く、7トンまで耐えられるそうです。

一人ひとつくらいの分担で16個組み立てて並べていき、続いて新製品の飛沫防止対策パーテーションを作っていきました。


Aに続く……


ブログ取材担当:畔地祐希



05.20.水  
Jパックス株式会社「飛沫防止対策パーテーションとダンボールベッドのデモンストレーション」A
ダンボールベッドに続いて、その周りにコロナ対策として新しく作られた「飛沫防止対策パーテーション」を組み立てていきます。

こちらもベッドと同じく、工具不要でダンボールを折り曲げたり挿したりして繋げるだけ。
12枚で1セット、1人分のスペースになります。家族の人数によって使用枚数は変わってきます。
水谷さんの説明を受けて、1人分のパーテーションから2人分、4人家族分のモノまで様々な大きさの仕切りを組み立てていきました。

プライベートを確立するというのはもちろんですが、これは飛沫防止対策として従来のパーテーションよりも高く設定されています。
高さは145cm。大人の男性の鼻くらいの、近づけば覗き込める高さ。
もっと高くした方がいいのでは?と思ってしまいますが、そうなると体調を崩されてるのに気付けなかったり、デメリットも出てきます。
避難所を巡回している保健師さんが避難者の変化に気付いたり、声掛けをしやすい高さが設定されているんですね。
また、閉じこもり過ぎないように昼間は少し開放して、夜は囲って、という周囲とのコミュニケーションを断絶しない使い方も出来ます。

このパーテーションには、最後にベッドの頭のところを囲うように設置する箱型のカバーがついています。
これは寝ている間の咳による飛沫が上に吹き上がるのを防ぐ目的。さらに、昼間など照明の下でも寝やすいように配慮されているものです。
避難所でそれぞれの生活スタイルがバラバラな中で、少しでも安心して質の良い眠りが出来るように、と工夫されています。

ダンボール製なので作っている間に破れることもありましたが、紙ですから補修するのも簡単。重量もパーツ一つひとつが重くないので女性一人でも組み立てることは可能です。
内側は真っ白なので、お子さんにお絵描きに使ってもらうこともできますよ。

それぞれのパーテーションが組み上がると、最後に避難所としての想定通りに通路スペースを設定。
少し道幅は窮屈にもなりますが、しっかりとゾーニングしないと収容人数が大きく変わってきます。

今回用意したのは16人分。簡単に組み立てられると言っても、やはりこれだけでも大変です。しかし、実際に大きな災害があれば、これをさらに多くの人数分作ることになります。

避難者が避難しやすい、少しでも快適な避難所になるように。
防災訓練などの機会に出来るだけ多くの市民の方に触って頂けると、いざという時のためのイメージもしやすく、ダンボールベッドの使い勝手も感じて貰えます。
今後もより使いやすくなるように、どんどん改良を続けられるということでした。


ブログ取材担当:畔地祐希


-NPOYaoITS-